Bakery & Pain Bistro

LANDIC

麦は土の恵み、技は暮らしの堆積。大地の記憶を、おいしいパンと共に。

雨風をのがれ、洞窟で身を寄せ合い、火を囲む。

暮らしは、そんなささやかな営みからはじまりました。文明や農耕よりも古くから、人類はパンを焼いていたと言われています。

土から授かった麦を、砕き、混ぜ、捏ね、焼く。今に伝わる人の手仕事。そのひとつひとつが、暮らしの堆積です。

焼きたての香りに包まれるとき、ふと、人類の遠い記憶につながる。そんな時間と空間を、おいしいパンと共にお愉しみください。

パン工房で生地を仕込む職人

様々なクラフトマン、クリエイターが集い、 ここでしか味わえない 食・空間体験を提供します。

平山哲生氏

pain stock

福岡県出身。大学卒業後、福岡の「パン・ナガタ」勤務でパンの道へ。2002年からはフランス・パリの「ル・グルニエ・ア・パン」での研修や、「ユーハイム・ディー・マイスター」、「ダンディゾン」など東京の有名店に勤務ののち、ふたたび「パン・ナガタ」でパンの技術をさらに深めていった。2010年7月に独立し「パンストック箱崎本店」をオープン。2019年8月には、福岡・天神に2号店「stock」をオープンした。2020年5月には「パンストック長時間発酵のパンづくり」(柴田書店)を上梓。独自のパン製法を惜しみなく披露している。

佐々木慧氏

一級建築士 / axonometric Inc.

1987年長崎生まれ。九州大学卒業、東京芸術大学院修了の後、藤本壮介建築設計事務所に勤務。プロジェクトリーダーとして国内外で多数のプロジェクトに携わる。独立後、2021年にaxonometricを設立、主宰。九州大学や九州産業大学、九州工業大学などの非常勤講師を歴任。家具デザインから、複合施設、ホテル、住宅、レストラン、プレファブ建築開発、都市計画まで、国内外で多種多様なプロジェクトを手がける。主なプロジェクトに〈NOT A HOTEL FUKUOKA〉、〈2025年日本国際博覧会 ポップアップステージ〉、〈Creation Palette YAE〉など。主な受賞歴に「Under35Architecture Exhibition2022」ゴールドメダル賞、「iF DESIGN AWARD2025」ゴールドメダル賞、「DFA Design for Asia Award 2024」大賞など。

Land Bageri

Land Bageri (ランドバゲリ)
〒812-0011 福岡市博多区博多駅前 3-24-3 明治公園 1F
Google Mapで開く

Open. 8:00~16:00 / Closed. 月曜・火曜
※パンビストロの開業は2026年秋を予定しています
Tel. 092-402-9995

公式LINEでは、お店の最新情報や、Land Bageriをより深くお愉しみいただける「暮らしの情報」を定期的にお届けします。お店と繋がるツールとして、ぜひご活用ください。

Land Bageriの店内

太古のパンと、
洞窟に灯った暮らし。

ある夜、ヨルダンの荒野の片隅で、太古の人類はパンを焼いていました。

2018年、考古学者たちは、古い遺跡から見つかった炭化した塊のうち24点を「パン状食品」として報告。それらは、およそ1万4000年前に焼かれた「最古級のパン」と考えられています。実は、この地域で農耕が本格化するのは、それから約4,000年も後のこと。麦を育てる前に、人はすでにパンを焼いていた。いま、考古学の世界では、「人類はパンを焼くために麦を育てはじめたのではないか」という、新しい可能性まで語られるようになりました。

焼き上がったパン

それは、わたしたちが知る、ふっくらとしたパンとはずいぶん違います。パン状の断片から確認されたのは、野生の小麦やオーツ麦に近い穀物の組織。おそらくは、そうした穀物を石で挽き、水を加え、熱した石の上や灰の中で、薄く平たく焼き上げる。発酵もしていない、素朴な平焼きのパン。材料も作り方も、いまよりずっと荒々しい。けれど、ひと口かじれば、穀物の香ばしさと、野生の植物のほのかな風味が、たしかに立ちのぼったはずです。

洞窟から望む風景

人類の歴史をさらに遠くまでさかのぼると、洞窟や岩陰で営まれた暮らしの痕跡に出会います。もちろん、洞窟だけが住まいの起源だったわけではありません。それでも、自然の屋根と壁があり、雨風をしのぐことのできる洞窟は、きっと住まいの原型のひとつだったのでしょう。そこに火が灯ると、単なる避難場所が少しずつ暮らしの場へと変わります。

人々が集まり、暖をとり、調理し、道具をつくり、眠り、言葉を交わす。そうした営みから、人と人とのつながりも生まれました。考古学者たちは、炉を中心に人々の活動が広がった痕跡を、古い洞窟や岩陰から見つけています。

火は、食生活も変えました。穀物を挽き、水を加え、熱を通すことで、自然にはなかったパンが生まれる。その香りに人が集まり、焼き上がったパンをちぎって手渡す。そうして火のまわりには、小さな食卓が生まれたのかもしれません。

パンを成形する手元

わたしたちがパンを食べるとき、そのひと口の奥には、長い長い暮らしと大地の記憶が残っている。そう考えると、いつものパンも、少し味わい深く感じられます。

Land と Life

大地を見つめ、暮らしをデザインする。

暮らしは、いつも大地と共にありました。

長い時間の中で、わたしたち人類は、
地形や気候、季節に寄り添いながら、
住まい、食、文化を形作ってきたのです。

いま、舗装された道を歩き
コンクリートの建物で生活をする日々は、
少しずつ、わたしたちの頭の中から
踏みしめる大地の存在を薄れさせてしまっています。

しかし、あらゆる生命も、文化も、暮らしも、
この大地から生まれてきたもの。

だからこそ、大地を、街を、
そこに生きる人を見つめなおし、
これからの暮らしのあり方を描いていきたいのです。